2008年09月29日

旅日記@香港から中国へ

旅日記@香港から中国へ
@台風はあっという間に来て、あっという間に過ぎ去っていきましたのャ@

どうして、香港なんかに来ちゃったんだろう・・・
空港から電車を乗り継いで、九龍半島の安宿がある駅を出てすぐに
ココへ来たのは間違いだったと気がつく。
車の渋滞、キレイな服を着たヒトの群れ、高く高くギュウギュウに建ち並ぶビルの塊。空は灰色。
クラクションの音がさらに神経を逆なでする。
着いた早々グッタリしながら宿へ向かう。宿は高い高いビルの中にあった。
見せてもらった部屋は一瞬、<これが部屋?トイレじゃないの?>と思うほど狭かった。
ちょっと広めのユニットバスみたい。窓ももちろんない。
ドアを開けるとベットが<さあ、寝てごらんよ>と待ち構えている。
ベットの横に歩くスペースもない。もっと驚いたのはこのユニットバスが5000円もする。ということだった。
ガイドブックも読まずに来てしまったので、この予想を遥かに超えた香港の物価の高さに目が飛び出たよ。

旅日記@香港から中国へ
@目が飛び出たふたり@びりちちの絵日記より

でも、どこも同じような高い宿しかなかったので仕方なく、そのベットに荷を置き町へ出た。
香港からはどうするのか、まだマッタク予定を立てていなかったので、とりあえず旅行代理店を目指す。
やっと見つけて、そこへ入るとチベット行きのツアーのパンフレットが目に留まった。
チベット行きたい!強く思ったけど、料金を見るとものすごく高い。確か3日で15万円くらいだったと思う。
でも・・行ってみたい。チベットへはネパールにいたときにも行こうかどうしようか迷っていたのだけど
チベットまでのハードなバスタビに怖気づいて決心がつかなかった。
でも、今見るコレは飛行機でバビュウンと行けるらしい。が、3日しかいられない。。どうしよう・・
ものすごく悩んだけど、トラバラーズチェックのタビ資金の残金を数えてみたら全然足りなかった。
使っちゃったら、日本へ帰る飛行機代も残らない。
仕方がない・・安そうな中国へ渡ろう。もうタビ資金もソコが見えてきたので日本へ帰ってもいいのだけど
中国へはすぐにビザも取れるようだし、近いのでチョット行ってみることに決めた。


旅日記@香港から中国へ
@今回は思ったよりは被害が少なかったですャ@

びりちちはこのヒトの多い大都会がカラダに合わないようで、風邪っぽくなってきてヨワヨワしい。
日本へ帰りたい病がまたしても発病。
中国へちょっとダケ行きまっす。と言うと、すごくムッツリな顔になった。
そして一日中、ムッツリしている。そんなムッツリの背中を押して
2日ほど、大都会香港をウロウロヨロヨロ歩き回って、中国の広州行きのバスに乗った。
途中で入国手続きを済ませて、4時間で広州に入った。
広州もすごい都会。でも香港のようなキラキラ感はなく古い建物が多い。
昔のイメージから自転車天国かと思っていたけど、自転車に乗っているヒトは少なかった。
さっそく、宿探し。今までのアジアのタビでは宿の呼び込みのヒトが声をかけてくれたけど
中国はいないだろうな・・と思っていたら、やっぱり呼び込みのヒトはいた。
そして、呼び込みのヒトだけではなく
イキナリ真っ直ぐ近づいてきてニコっと笑いながら<何かプレゼントしてくれませんか?>と
丁寧に話しかけてくるきれいな若いお姉さんもいた。
<ナンか食べるものをちょうだい>とニッコリ笑いかけてきた若い学生さんもいた。
みんなゴクゴク普通のヒトでアタマもゴクゴク普通そうだった。それにココは大都会の真ん中。
インドよりもすごい。この積極性には驚きですよ。
イヤです。と言うと、また丁寧にニッコリしながら去ってゆく。なんなのでしょう・・
こんなタイケン初めて。

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@中国のトイレもびっくりだよ@

連れられていった宿はあまりきれいではなかったけど、ロビーの受付に座っていたお姉さんがニッコリと
<人助>と書いた紙を見せながら、料金を割引してくれたので、そこに泊まることにした。

旅日記@香港から中国へ

部屋に荷物をおろして、すぐにガイドブックを広げて見た。
まだ、ココから先のタビのルートは決まっていなかった。寒そうだから南側を攻めるとして。。
どうしよう。中国はとてつもなく広い。タビ資金も残り少ないから、あまり遠くへは行けない。
それに中国にはあまり興味がなかったので、本も読んでなかったし予備知識がまるでない。
中国といえば、中華料理かゲッペイかパンダか万里の長城くらいしか知らないよ。
よく、わからないけど大都会の広州は早く抜けたかったのでバスターミナルへ行って一番キレイそうなバスを選ぶ。
キレイなバスは桂林行きのバスだった。ガイドブックを開くと、ソコは観光地のようだったので乗ってみた。
2時間くらい走ると、田園風景の中に水牛がいたりして田舎の懐かしさを感じさせる景色に変わってきた。
竹林の山もあって、中国に来たー感じ。

旅日記@香港から中国へ
@台風なので川へ行ったのャ@

さらに3時間ほど走ると、小さい尖がった山がポコポコとたくさん現れた。
どっかで見たことがあるような不思議な景色。更に進むと川が見えてきた。
ここは山水。というトコロなのだとガイドブックに書いてある。なるほど。こういう墨絵を見たことがある。
今までのアジアとはぜんぜん違った景色。
中国の広さと歴史を感じさせる風景に感動した。
いろいろ周る元気も残っていなかったので、中国はチラっと立ち寄るくらいにしておこう。と
思っていたのだけど、この景色を見たらもっといろいろな中国も見てみたくなってきた。
オカネが尽きるまで、もう少し中国をまわってみよう。

びりちちにそう告げると、更に顔がムッツリしてきた。
そして<オレはもう何も考える元気もないので、キミの後ろをただ付いて歩くからヨロシク>と
言い放った。

旅日記@香港から中国へ
@わたしの影にずっと隠れていたびりちち。と、お世話になったマック@

そんなびりちちを後ろに従え、部屋からポコポコ見える山水画のような景色を見たり
珍しいタベモノを食べたり、フツーのヒトに何度もニッコリ<オカネくださいな。>とか言われながら散歩したり
動物園でパンダと対面してから列車に乗りこんだ。
次の停車駅は昆明でっす。

旅日記@香港から中国へ
@市場にはイヌもいました・・・・@

列車は軟座という料金の高い方の座席を確保したので乗り心地はスコブルよかとです。
4人のコンパートメントになっていて、座席も広くてふかふか。
冷房は効きすぎるくらいにガンガン効いていて、香港で弱っていたびりちちのカラダを攻撃した。
びりちちは鼻声になってきた。わたしは毛布をかぶった。
コンパートメントで一緒になったオンナのヒトと筆談したり、
外のデッカイ景色を眺めたりして、寒すぎることを除けば快適な列車だった。
ただ、びりちちは熱が出てきたようでウナっていたよ。

旅日記@香港から中国へ

約32時間の移動!中国は本当に広いよ。
昆明に夜遅く着いて、1泊してまたバスに乗った。びりちちはもう一言もコトバを発しなくなっていた。
何度かバスを乗り換えて、やっと夜遅くに目的地の雲南省の麗江に着いた。中国広すぎ!
びりちちの目は虚ろになっていた。
翌朝、ヨロヨロのびりちちを叩き起こして町へ散歩に出る。麗江の街はユネスコ世界文化遺産でっす。
さすが遺産だけある~。面白い!古い町並みが映画のセットのように続く。古都の雰囲気タップリです。
わ~い!わ~い!楽しい♪中国はこうでなくちゃ。
日本に来たアメリカさんがオリエンタルなモノを求める気持ちがよーくわかったよ。
自分のイメージ通りのモノがあると嬉しい。
ウキウキのわたしをびりちちは亡霊のような目で冷たく見ていたよ。

旅日記@香港から中国へ
@台風前の片付けも忙しいらしいのャ@

そして、ここに来て初めて焼きギョーザを食べた。
中国の今まで周ってきたトコロでは焼きギョーザを見なかった。
本場中国で本場の中華料理を楽しむぞー!と
鼻息が荒かったのだけど、ベトナムに続き期待を裏切ってくれていた中国。
それに中国でギョーザといえば、蒸したり水ギョーザがほとんど。
でも、ここで食べた焼きギョーザは美味しかったよ。でも日本のギョーザがやっぱり一番です。ラーメンも。
びりちちは鼻が詰まっていたので、味も分からず、ひたすら<早く帰って王将のギョーザが食べたい>と
ツブやいていたよ。
その後、虎跳峡へのツアーに参加した。昆明から乗ってきたバスの中でここのビデオが流れていてエメラルドのようなサファイアのような、なんともいえない色を湛えた川が映し出されていて、ソレに惹かれたのです。
でも実際に見ると、エメラルドでもサファイアでもなくただの川だった。
でも日本の渓谷を思わせるような風景で、ちょっとホっとした。
眺めはいいので、びりちちも少し元気が出てきたよ。
でも、きれいなカワにもゴミがたくさん落ちていて、ソレがとてもとても気になっていた様子のびりちちでしたよ。

旅日記@香港から中国へ
@オレも手伝いたいイヌ@

その後は大理古城という町へ移動。
その町は浅草っぽくて、ここでもちょっとホっとしました。
びりちちは歩けないほど弱ってきたので、ずっと宿で寝ていましたよ。

その後、竹の庭園でお茶をすすりました。すっごくホっとしました。
お茶を飲んだ直後のびりちちの顔にもやっと笑みが見えてきましたよ。

旅日記@香港から中国へ
@ヨカトです@

そして、中国で食べた料理で一番美味しかったのが大根の漬物。
食べたときに涙がでそうになりました。
びりちちも高菜漬けを食べて大喜びしてましたよ。

旅日記@香港から中国へ

それから、よく利用していた中国のお弁当屋さんでゴーヤーチャンプルーを発見したときは
もう、帰りたくて帰りたくて鼻水が出てきました。
びりちちは号泣していましたよ(ウソです)

わたしも日本が恋しくて恋しくてたまらなくなってきたよ。
あぁ。日本。山々に抱かれ、森林も多く、清き水を湛える平和で安からなる小さな島国。
そして石垣島のあの海の色とサンゴ。
あんなにキレイな海はどこにもなかった。
いろいろな国をまわって来たけど、やっぱり日本はスバラシイ。

旅日記@香港から中国へ
@オレも手伝ってるのャ~@

もう、そろそろ日本へ帰ろうかな。びりちちは相変わらず鼻水が止まらなくなってきて
熱でほてった顔で帰りたいです。帰りたいです。とうわ言を言っている。
わたしも、タビ資金も残りわずかになってきたし、そろそろ帰ってもいいかな。という気になってきたよ。

旅日記@香港から中国へ
@ャ♪@

バスで昆明まで戻って、そこから広州まで飛行機に乗って
またバスでキラキラの大都会香港まで戻ってきた。
長い長いタビの終わりかな。
そう思いながら、香港島が見える公園で夜景を眺めた。
キラキラキラキラ・・・・・キラキラが今の自分たちとは違う世界のように感じる。
でも、キラキラはキレイだった。川からの風が気持ちよい。
いろいろなヒトがいたなぁ。いろいろな経験もしたなぁ。
その時は辛かったけど、今思い出すと楽しい思い出が多い。
カラダがガタガタになっていたびりちちも
やっとタビが終わる。という安堵感からか、ニコニコになった。

旅日記@香港から中国へ
@台風のスピードが早いので遊んでいるヒマはありませんが・・@


宿に戻ってから残金を数えてみた。
あらイヤだ。少しオカネが残ってるじゃないの。・・・・・

最後に、台湾へ行こう!台湾で温泉三昧すっぞー!と予定変更を鼻水びりちちに伝えた。

びりちちはまだ続きがあるのか。。とウンザリした顔でわたしを見ました。

旅日記@香港から中国へ
@カヌーも片付けるんだよ~。いつでも、どこでも遊んでしまうイヌ@


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Posted by びりははです at 11:56 │旅日記